英国、新たなホロコースト教育に「キンダー・トランスポート」のピアニスト『Stories from Willesden Lane』

    英国のホロコースト教育機関のHolocaust Educational Trust(HET)は、新たなホロコーストの教育プログラムとして、ピアニストの生涯を描いた「Stories from Willesden Lane」を提供することを明らかにした。10歳から13歳を対象にしたホロコースト教育プログラムとして、50以上の学校が採用している。

    第二次大戦時にナチスドイツによってユダヤ人が迫害され、約600万人のユダヤ人が殺害されたホロコースト。当時のイギリスはナチ政権了解の下、ドイツやチェコスロバキアなどから、17歳までのユダヤ人の子供たちを自国(イギリス)に受け入れた。これを「キンダー・トランスポート」と呼ばれている。
    ▼モナ・ゴラベック氏がピアノを演奏しながら母親の生涯を語る「Stories from Willesden Lane」
    「Stories from Willesden Lane」は、この「キンダー・トランスポート」で13歳でオーストリアのウィーンからイギリスに渡り、戦後もピアニストとして活躍したリサ・ジューラ氏の話。

    リサ・ジューラ氏が第二次大戦時にナチスの迫害され、イギリスに孤児としてわたり、孤児院で生活しながら、どのようにピアニストになっていくのかを描いた物語。

    リサ・ジューラ氏の娘のモナ・ゴラベック氏もピアニストで現在も活躍しており、モナ・ゴラベック氏が母親の生涯を描いた「The Children of Willesden Lane 」を執筆。子供たちを前にして、ピアノで演奏しながら、物語を披露する。同氏は既にアメリカで25万人以上の学生らにピアノで演奏しながら母親の物語を語ってきた。
    (Holocaust Online提供)

    (Holocaust Online提供)

    モナ・ゴラベック氏は今回、ホロコースト教育プログラムに活用され、8000人以上の学生らに読まれるようになり、夢がかなったとコメントしている。また彼女は「母の音楽がいつも私に勇気をくれた。母の歩んできた人生を伝えていくことが私の夢だった。物凄く暗い時代には、人々は癒しを求める」と語っている。
    ▼モナ・ゴラベック氏が語る「The Children of Willesden Lane」
    ▼ナチス時代にイギリスに渡ってきた「キンダー・トランスポート」当時の映像は多く残っている。