L→R 神田雄一朗(Ba from 鶴)、渡會将士(Vo from FoZZtone)、菊地英昭(Gu from THE YELLOW MONKEY/ex.KILLER MAY)、岩中英明(Dr from Jake stone garage/BARBARS)

    L→R 神田雄一朗(Ba from 鶴)、渡會将士(Vo from FoZZtone)、菊地英昭(Gu from THE YELLOW MONKEY/ex.KILLER MAY)、岩中英明(Dr from Jake stone garage/BARBARS)

    【brainchild's インタビュー】
    新たなるバンドマジックの
    可能性に委ねて

    今年始動10周年を迎えるEMMAこと菊地英昭(THE YELLOW MONKEY / ex. KILLER MAY)のソロプロジェクト・brainchild's。第7期を迎えた同プロジェクトからニューアルバム『STAY ALIVE』が到着した。近年、ロックンロールを基軸に化学変化や融合を交えたバンドスタイルで挑んできた彼ら。今作はその集大成&拡大再解釈色の濃い一枚と言える。そう、EMMAの“brainchild”(創意、発想)はますます活発になっていく!

    今年はbrainchild'sの始動10周年ですが、近年はバンド形態に落ち着いてきた感があります。

    菊地
    “バンドはもういいや”と始めたはずなんだけど、やはりこのような形態が落ち着くんでしょうね。もともと“brainchild”の意味自体、“思い付き”なんで(笑)。

    当初はEMMAさんの表現媒体みたいな活動でしたもんね。

    菊地
    これまでずっとバンドのギタリストとしてやってきたので、ある種違う存在になりたかったんです。でも、気付いたらここに戻ってました。根っから好きなんでしょう、バンドサウンドが。

    現在のような形態へと移行し始めたのは?

    菊地
    鶴をはじめ、今のメンバーと同世代のミュージシャンたちと知り合い出してからですね。そこからバンドスタイルでツアーもやるようになって、ますますそれが色濃くなっていったんです。

    現在のbrainchild'sにはすごくバンドによるケミストリーやマジックを感じます。その辺りは他のメンバーの方々も母体や出自バンドから、このような音楽性とは異なる部分も関係しているんでしょうかね?

    菊地
    ことアレンジに関しては他のメンバーに任せたりしてますからね。各々のキャリアやスキルを活かしつつ、ひとつの磁石にくっつき合う、そんなプロジェクトなんで。
    神田
    僕らの鶴も、もともとはTHE YELLOW MONKEYのコピーバンドから始まってますから。今のソウルやファンク等よりも先にTHE YELLOW MONKEYのようなストレートな日本のロックが根っ子にはあって。なので、自分的にはまったく違和感もないし、全然素養のない音楽をやってる感覚もないんです。
    渡會
    僕らもポップなバンドでしたから。このバンドに関してはシンプルに“ロックンロールをしましょう”とのお題目の中でやらせてもらってます。
    岩中
    僕も3ピースで攻撃的なバンドをやってましたが(笑)、そこではできない自分の好きなことが、このバンドではできているんです。やっててすごく楽しいし。

    みなさん、このバンドでは“普段使わない筋肉を久々に使えて楽しい!”って顔をしています(笑)。

    菊地
    僕自身でさえ普段使わない筋肉や神経、はたまた脳みそを使ってますから。やっていて覚醒されるところもあったり。一緒にやってて未だに発見があったりしますもん。

    確かにUSのアーシーさやブルージーさ、乾いた感じはEMMAさんのこれまでの音楽性にはあまり見られなかった要素ですもんね。

    菊地
    風通しの良い音楽だし。俺以外の3人からは海…しかも浜辺や空を感じますから。俺の場合は海は海でも深海でしょうけど(笑)。その辺りも含め、この4人ならではの音楽性だという自負はあります。
    渡會
    EMMAさんの作る曲はどれも湿度が違いますからね。それを察知し、尊重し、自分たちならではで感じた部分を交え、一曲に仕上げていってます。海岸に例えると“この曲は東海岸っぽく”“この曲は西海岸っぽく”って具合に(笑)、曲毎にカラーやキャラクターを変えてるんです。

    で、今作『STAY ALIVE』ですが。これまでの2枚のミニアルバムを経て気付いたり、得た自分たちらしさを、さらに拡大再解釈した作風印象を持ちました。

    菊地
    自分たちでもそう感じてます。加えると、いろいろな道を通ってきて、未だ変幻自在な音楽性ではあるんだけど、ここにきてようやく“brainchild's”というカラーやキャラクターが確立できたかなって。今作でも各曲、自分の中でのインパクトを大切にし、なおかつもっとシンプルさを意識して作っていきました。
    岩中
    当初は目の前に与えられた課題のみをやっていたんですが、ここにきてようやくこのプロジェクトのやりたいことや目指すものが見つかり、そこに向かって自分なりの解釈で味付けしている感は出てきましたから。
    菊地
    あくまでもロックンロールをお題目や幹に、さまざまなことをやってはいますが、かと言って誰がやっても成立する音楽をやってたんじゃ意味がないですからね。このメンバーが歌ったり、プレイすることで成立する、そんな音楽性を目指しました。それが具現化できたのが今作かなと。

    分かります。あとは、従来のようにヴォーカルが多数参加していない分、楽曲毎にキャラや声質が歌い分けられているのも特徴的に感じました。

    渡會
    前の期のヴォーカルは4人体制でしたからね。それに匹敵するぐらいのバリエーションや歌い分けを意識しました。逆に次に僕の代わりに誰かヴォーカルが入った際に、“うわっ、俺、これ歌うの無理っす!”と言わせちゃうぐらい、俺にしか歌えないものを歌ってみたというか。素知らぬ顔でがっつり深く爪痕は残せたかなと(笑)。

    今作ではロックンロールを幹にさまざまなタイプの音楽性が楽しめました。

    菊地
    いろいろなタイプはあれど、一本筋を通していると自分たちでは思っていて。奇をてらったことも実験的なことも避け、曲の構築や世界観だけで色を付けた程度にあえて留めてみました。それこそ楽曲をシンプルに作り、この4人の音と歌だけでポンと出しただけ。そこに各々が思う曲調が色付けされている。そんな感覚で作り進めていったんです。
    神田
    内側に秘めたものから開放的で外に向けてパーッといった両極を、0~10でそれぞれ振り切れるバンドですから、このbrainchild’sは。そこが他のバンドにはあまりない強みだし。ライヴだときっと“大丈夫か?”ってぐらいバカに振り切る曲も出てくるでしょう (笑)。

    これを引っ提げてのツアーも楽しみです。

    菊地
    これまででもっとも長いし、多く回りますから。キャパもそれぞれ以前より大きくなってるし。ほんとに楽しみです。このアルバム自体がライヴを前提に作った面もあるので、実際すごく楽しめるでしょうね。一緒に歌える曲もたくさんあるし、曲自体がシンプルなんで、ライヴ毎に変化やトピックも見れると思うし。まっ、その場その場で全然変わっちゃう曲が出てくるかもしれないけど(笑)。それも含め自分たちでも楽しみなんです。ぜひ一緒に楽しんでほしいですね。

    取材:池田スカオ和宏

    brainchild's プロフィール

    ブレインチャイルズ:写真左より、神田雄一朗(Ba from 鶴)、渡會将士(Vo from FoZZtone)、菊地英昭(Gu from THE YELLOW MONKEY/ex.KILLER MAY)、岩中英明(Dr from Jake stone garage/BARBARS)。2008年10月にインディーズ・レーベル『Brainchild’s Music』を設立し、始動。菊地英昭がプロデュースするオルタナティブで、思い付きをかたちにしたり、頭脳から生まれる産物やアイディアなどを音楽で表現する120パーセント自由なプロジェクト。16年に第7期のメンバーとしてヴォーカリストに渡會将士、ベースに神田雄一朗、ドラムに岩中英明を招聘し、精力的に活動中。brainchild's オフィシャルHP

    L→R 神田雄一朗(Ba from 鶴)、渡會将士(Vo from FoZZtone)、菊地英昭(Gu from THE YELLOW MONKEY/ex.KILLER MAY)、岩中英明(Dr from Jake stone garage/BARBARS)
    アルバム『STAY ALIVE』【初回生産限定盤(DVD付)】
    アルバム『STAY ALIVE』【通常盤】