L→R 伊藤克起(Dr)、佐藤 赳(Gu&Vo)、田中そら(Ba)、安藤太一(Gu&Cho)

    L→R 伊藤克起(Dr)、佐藤 赳(Gu&Vo)、田中そら(Ba)、安藤太一(Gu&Cho)

    【kobore インタビュー】
    これでもか!ってくらい
    深く刺さる曲を作りたかった

    初シングルになる前作「アフレル」を経て完成した2ndミニアルバム『ヨル ヲ ムカエニ』は、佐藤 赳(Vo&Gu)が高校時代に書いた歌詞や弾き語り時代の楽曲を取り上げ、私小説感が強まった魅惑の一枚に仕上がっている。その佐藤を直撃した!

    今作はいろいろな意味で初期衝動が炸裂してますね。

    そうですね。前作と比べて、ガラッと変わった感じの作品ができたなと。今回は僕が弾き語りの時に作っていた曲を持って来たものが多くて。歌詞は高校生の頃に作ったものばかりで、もともとあったものを完成させたという。

    歌詞も曲調もシンプルですもんね。

    だから、今の感情ではなく、昔の自分を歌ってるんですよ。前作はがっつり今の自分を歌ったけど、今回は昔の自分が歌われているというか、“今のおまえはどうだ?”って。

    このタイミングでなぜそういう作風になったんですか?

    正直言うと、自分が納得いく曲を出したいんだけど、CDを出すペースが早いから…新曲を制作する時間も足りなくて、悩んだ末、昔の歌詞をまとめたほうがもっといいものができるんじゃないかと。それがきっかけですね。ちょっと恥ずかしい歌詞は変えてるし、曲調も最初のほうはバラードしかなかったから、テンポも遅かったんですけど、テンポを速くしてみたら、イケる!って。

    今作はほぼ弾き語り時代に披露した曲ばかりですか?

    そうですね。「ローカルから革命を」「テレキャスター」はその時代にやっていたものですね。あと、「ヨルノカタスミ」もライヴではやってました。もともと歌詞があったのは「君のことばかりだ」「爆音の鳴る場所で」の2曲ですね。なので、ゼロから作ったのは「ヨルヲムカエニ」だけなんですよ。

    「ヨルヲムカエニ」だけ雰囲気が違いますもんね。

    急に転調したり、ギターのアルペジオも変なフレーズを入れられたし、面白い工夫はできたと思います。高校2年生の頃に歌詞を書き始めて…「ローカルから革命を」は高校卒業してライヴハウスに通い始めた頃に作った歌詞なんです。でも、歌うにはまだ自分が薄っぺらいなと思ってて。

    弾き語り時代には歌っていたわけですよね?

    2回ぐらいしか歌った記憶はなくて。お客さんも呼べないのに、革命とか言ってる自分が恥ずかしくなって(笑)。

    今作は心の真ん中にあるものをそのままかたちにしているというか、僕はこういう人間です!みたいな感じですね。

    そうかもしれない。今回は誰かのことより、自分のことを歌ってますからね。1stアルバムの『アケユク ヨル ニ』(2017年9月発表)は誰かのために歌った曲が多かったけど、「君のことばかりだ」も“ザ・自分”ですからね。

    今回の制作を通して新たな発見はありました?

    いいと言ってくれるお客さんも意外と多くて。自分のことを歌っているのにkoboreっぽいと言われるので、それが嬉しいです。今回の6曲は聴く人によって好みが分かれるのかなと思っていたので。不特定多数というより、個人が共感してくれたらいいなと。僕と同じ頃にギターを始めた人は「テレキャスター」、ライヴハウスがめっちゃ好きな人は「爆音の鳴る場所で」、地元が好きな人は「ローカルから革命を」とか。だから、反応がすごく楽しみなんですよ。

    聴き手により深く刺さる曲を作りたいという気持ちも?

    そうですね。毎回ライヴに来てくれるお客さんも増えたので、響く人には響くのかなって。それなら、これでもか!ってくらい深く刺さる曲を作りたくて。

    なるほど。今作のMV曲に約1分の「爆音の鳴る場所で」を選んでいるのもちょっとびっくりしましたよ(笑)。

    お店で試聴したら1曲目から引き込まれるかなと思って。あえてkoboreらしくない曲をぶち込もうと。メロディックなものはそもそも速くて短い曲が多いし、それをkoboreで表現したらどうなるのかなって。5分ぐらいでできましたからね。

    はははは。あと、今作の歌詞は“笑う”というニュアンスの表現も多いですよね?

    最初にバラードばかりやっていた自分をぶっ壊したかったんでしょうね。めっちゃカッコ付けてましたもん。バンドを始めて1年目とか、すげぇ暗い曲が多くて。笑うというより、“さよなら”“泣きたい”とか悲壮感満載だった(笑)。

    個人的に「テレキャスター」がすごく好きな曲で。ものすごくピュアな気持ちが詰まってますよね。

    一番分かりやすい曲かもしれない、歌詞もメロディーも。中学の時に好きな女の子がいて、その子にウケたくてギターを始めたという歌詞があったんですけど、そこは恥ずかしくて削りました(笑)。

    《僕にとっての音楽でさ あなた1人を笑わせたいんだ それで充分だよ》の歌詞は肝だなと。

    今もギター始めた頃と変わらない気持ちでやってますからね。この曲は中学生から大人まで幅広く受け入れてもらえるんじゃないかと。みんないいと言ってくれるんですよ。

    「ヨルヲムカエニ」は「ヨルノカタスミ」に対するアンサーソング的な曲ですか?

    そうですね。「ヨルヲムカエニ」を作ることで、「ヨルノカタスミ」「アケユクヨルニ」とストーリーをつなげやすいし、3部作の完結編として作ったんです。

    佐藤さんの中で“夜”ってどんなイメージなんですか?

    最初は“寂しい”という印象だったけど、今は夜にライヴをやって、打ち上げでお酒を飲んで朝を迎えるから、今は夜に対して“最高に楽しいぜ!”って感覚なんですよね。だから、「ヨルノカタスミ」「アケユクヨルニ」「ヨルヲムカエニ」を続けて流すと、どんどん明るくなる。上手くまとまったなと。

    そして、リリース後は50本以上のツアーを控えてますが。

    今作の内容を踏まえて自分をひたすら表現するツアーになるだろうから、カッコ良い、カッコ悪いもひっくるめて、これがkoboreだぜ!というものを観せられたらいいなと。で、ファイナルのTSUTAYA O-WESTは府中の先輩たちがくぐり抜けた登竜門なので感慨深いですね。遂にここまで来たか!って。男前になって帰って来たいですね。

    取材:荒金良介

    kobore プロフィール

    コボレ:東京府中発、ギターロックバンド。2015年に結成、地元のライヴハウスを中心に活動を始める。16年に発表した初の音源となる会場限定「ヨルノカタスミ」はライヴ会場でも話題を呼び追加プレス分も合わせて2,000枚を売り切った。17年にはEggs主催『ワンチャン!オーディション』でグランプリを獲得後、『ビクターロック祭り2017』に出演するなど話題を集め、18年にも『ビクターロック祭り2018』への出演を果たし、さらに長野県茅野市で開催される『OTOSATA2018』にも出演するなどライヴへの評価&期待値が高い。kobore オフィシャルHP

    L→R 伊藤克起(Dr)、佐藤 赳(Gu&Vo)、田中そら(Ba)、安藤太一(Gu&Cho)
    ミニアルバム『ヨル ヲ ムカエニ』