L→R Ryu(Piano&Vo)、Jackson(Dr&Cho)、Tsuru(Ba)

    L→R Ryu(Piano&Vo)、Jackson(Dr&Cho)、Tsuru(Ba)

    【Ryu Matsuyama インタビュー】
    答えはないけど、
    求め続けることが答え

    ピアノ&ヴォーカル、ベース、ドラムという編成から多彩なサウンドを生み出しているRyu Matsuyamaが、ついにメジャーデビューを果たした。彼らの音楽はどのようにして生まれているのか? 本人たちに語ってもらった。

    どういう経緯で、この3人編成になったんですか?

    Ryu
    僕はもともとシンガーソングライターで、イタリア生まれ、イタリア育ちなんですね。20歳の時に単身で日本に来たんですけど、バンドとしてやりたいと最初から思っていたので、2014年からこの3人で活動するようになりました。

    どのような音楽をやりたいと?

    Ryu
    あまり考えていなかったです。どこにも属さないというわけではないんですけど、“頭の中にあるものを具現化しよう”というのが大きかったんです。僕らがやっている音楽は自分たちでもカテゴライズできていないんですよね。むしろ、“カテゴライズしてください”という気持ちです。
    Jackson
    ライヴもいろんなところでやっていますからね。アイドルとブッキングされることもありますし。
    Tsuru
    どこに出てもありだと思っているんです。
    Ryu
    最初の頃は顔が知られていなかったので、曲だけ聴いて女性が歌っていると思う人もいて、“えっ! 髭!?”ってなる人もいたみたいですけど(笑)。

    (笑)。みなさんの音楽に関して間違いなく言えるのは、ポップスであるということですね。

    Ryu
    はい。それは絶対的なところです。“ポップスとは何か?”ということを自分たち自身に問いかけながら活動し続けています。そして、その時の3人の中にあるものをジャンルは関係なく出しているんですよね。

    今作はストリングスやブラスを入れていたり、日本語の歌詞もあったり、かなり幅が広がったのではないでしょうか?

    Ryu
    そうですね。ストリングスは前作でも入れたんですけど、ブラスは今回が初めてです。日本語は昔にほんのちょっとだけ入れたことがあったんですけど、ここまで入れたことはなかったですね。日本語と英語の融合をずっと考えてやってきたんですけど、そんなに意識しなくなった瞬間に自然と書けてしまった感じでした。不慣れな日本語感がリスナーにとって新鮮みたいで、嬉しい発見になっています。

    今回のタイトルの“Between Night and Day”には、どういう意味が込められているのですか?

    Ryu
    今回、今までにないくらいのノンジャンル感なんですけど、夜と朝の間の二面性のように、いろんな感情が入り混じっているイメージをタイトルで表せたらいいなと思っていたんです。後付けではあるんですけど、そういう意味を込めて、このタイトルにしました。

    どの曲も聴いているとすごく穏やかな気持ちになるので、聖歌に通ずるものを僕は感じているんですけど。

    Jackson
    歌のファルセットがそういう印象につながっているのかもしれないですね。
    Ryu
    サウンドのアレンジを譜面で見ると案外いろんなことをやっているんですけど、上手くまとまってくれている結果、そう聴こえるのかもしれないです。

    確かにアレンジは独特ですよね。例えば「Take a Piece」はドラムが不思議な雰囲気だし。

    Jackson
    別のリズムを一緒に混ぜて演奏しているので、自分でも何をやっているのか分からなくなることがあります(笑)。

    (笑)。「Footsteps」は亀山耕一郎さんにプロデュースをお願いしたんですね。

    Ryu
    はい。僕らにはないアイデアをいただきたくて、お願いすることにしまました。いろんな方とセッションするような感覚で作るのは、今後もやっていきたいですね。

    意外性のあるサウンドの曲もありますね。クラブミュージック的な「City」がとても新鮮でした。

    Jackson
    こういうサウンドは僕らにとって試みですね。作る中でこうなっていきました。
    Ryu
    この曲もそうですけど、今回の歌詞はメッセージ性があるものが多いと思います。でも、答えは描いていないんですよ。答えは聴いた人に想像していただいて、それぞれの解釈で見つけてほしいですね。

    「City」の歌詞は日本語の《好きなことを成して死ね》のインパクトがすごく強いです。

    Ryu
    イタリアから日本に来る時に、ここまで強い表現ではなかったけど、そういうニュアンスのことを母親に言われたんです。経験したこととして書き残したいと思って、こういう歌詞になりました。

    ラストを飾る「Landscapes (A letter from me to me)」はとてもさわやかな余韻を感じられる曲ですね。

    Ryu
    これはただ走り抜けるイメージなので、まさに答えのない曲なんです。“A letter from me to me”には具体的な主観みたいなのが入っていますけど、いつか僕がこの歌詞を読んだ時に、またこの気持ちに戻ってほしいと思って、このサブタイトルにしました。答えはないけど、求め続けることが答えだという考えが僕の中にあるんです。その感覚にいつでも戻りたいんですよね。

    メジャーデビューは大きな一歩ですが、今後はどういう活動をしていきたいですか?

    Ryu
    音楽性に関しては決めていないですけど、今できるものを追求するという点はこれからも変わらないですね。
    Jackson
    海外にも行きたいです。あと、みなさんがリラックスして聴けるライヴもやってみたい。例えば、客席が全部ベッドやソファとか(笑)。
    Tsuru
    一本一本のライヴを大切にして、しっかり伝えたいですし、いろんな場所に行きたいと思っています。

    取材:田中 大

    Ryu Matsuyama プロフィール

    リュウ・マツヤマ:ジャンルの壁も国籍も超えたピアノスリーピースバンド。イタリア生まれイタリア育ちのRyuが、2012年に“Ryu Matsuyama”としてバンド活動をスタート。14年に結成当初からのメンバーであるTsuruに Jacksonを加え現メンバーとなる。Ryu Matsuyama オフィシャルHP

    L→R Ryu(Piano&Vo)、Jackson(Dr&Cho)、Tsuru(Ba)
    アルバム『Between Night and Day』